2022年度初級登山教室


<2022年度初級登山教室報告>

京都北山・金毘羅山/クライミング実技

日 時 2022 年9 月 10日(土) 曇りのち晴
講師及びスタッフ:T内(彷徨倶楽部) N森(彷徨倶楽部)M田(湖南岳友会)K口(滋賀山友会)
受講生:T本(滋賀山友会) S口(滋賀山友会) N村(比良雪稜会) S藤(比良雪稜会) S水(比良雪稜会)
行 程:寂光院駐車場(8:30)~江文神社登山口(9:00)~北尾根の取付(9:40)~クライミング開始(10:00)~北尾根~Y懸の頭・昼食(13:00)・懸垂下降体験~下山開始(15:30)~江文神社(16:00)~寂光院駐車場・今日の振り返り・反省(16:50)

 

講習の内容:登山口でクライミングの装備を装着
(ハーネスを付け、左右にカラビナを取り付ける。ヘルメットを被る)
①3人ずつのグループで行動し、ビレイ体験をする。
②リードで登る人の動きをしっかり見ながらビレイすること。
③登るときは腕力ではなく足で登る。必ず置くところがあるのでしっかりと見て探す。
④岩が濡れていると滑るので岩を信頼せず気をつけて登ること。
以上、今日の講習の注意点を聞き、北尾根の取付まで移動。クライミングシューズに履き替え、ロープを出して準備。受講生と指導者で3つのグループに分かれて登ることとなる。
(① K口・T本・S口 ②T内・N村・S水 ③N森・M田・S藤)

グループ②ではまずそれぞれハーネスにエイト・ノットでロープを結ぶ。何とか自分で装着できるが、確認してもらうとタイインポイントに通るロープをもっと短くすることや結び目をしっかり締めることなどチェックしていただき具体的に指導を受けた。カラビナやビレイデバイスの向きを確認。メインロープを使ってクローブヒッチでセルフビレイする。1ピッチ目、リードのT内氏が登り、S水がビレイ体験する。ビレイデバイスにロープを通してセット。前回に経験した時はロープを繰り出すだけで余裕なく必死だったが、今回は少し要領がわかってきた。右手(引き手)を下で握って左手でロープを繰り出していく。T内氏の動きを見ながら、張りすぎないように、たるみすぎないようにと緊張しながらビレイした。T内氏が1ピッチ終了点まで登った後、セカンドでN村さんが登攀開始。続いてS水も登り始める。岩が濡れていて登りはじめが滑って難しかった。2ピッチ目はN村さんがビレイを行う。2本のロープが絡んでしまい直すのに苦労した。
3ピッチ目、4ピッチ目も交代して2回ビレイを体験した。乾いているところは登りやすいが岩の状況によって滑ってしまうので、気を付けながら足掛かりを探した。Y懸の頭まで登攀。昼食をとった後、①②グループは2か所で懸垂下降の準備をする。ビレイデバイスのセット、フリクションコードを使ってのバックアップの付け方を指導いただき、懸垂下降を行う。体をロープに預けてできるだけ体を伸ばしてアドバイスに従って降りる。③グループも登ってきたのでN森氏に懸垂下降の説明をお聞きし、各自体験する。2回目に挑戦しようと準備をしていたが、いざ下降!という時に手の指が攣ってしまい、自身では開閉ができない状態。暑さ激しかったので水分、塩分ともに不足だったのかもしれない。残念ながら懸垂下降は断念。他の受講生は何度か実施。
予定時刻となったので下山開始。道が湿っていて滑りやすく、注意して下山した。下山後、駐車場で今日の感想や反省を行う。事後の指導として、ビレイをすることでリードがどんな状況で動いているかがわかる。ロープでつながっている=相手の気持ちを掴むことがクライミングでは必要である。懸垂下降では失敗すると下に落ちるリスクがある。間違って覚えると危険。結び方など気を付けて、どんな場合でも確実にできるように繰り返し練習することが大事であると教えていただいた。クライミングの実技も3回を終え、講義でお話をお聞きし実践する中で少しずつ分かっていくとともに、反面、怖さも感じてきている。安全にクライミングを楽しむために、ミスのないよう慎重に行動することや器具の扱い方、ロープワークなどをしっかり身に着けなければいけないと思う。次回はしし岩に場所を変えての挑戦。しばらく時間が空くが、教えていただいたことを忘れないようにしたい。残暑厳しい中、いろいろとご指導いただきありがとうございました。(S水:記)

 

<一口感想>  
久々の山行で、まだまだ暑さの残る中での活動はとてもきつかった。でも、1度でも登った岩はどこか身体が覚えていて、自然と手や足が動く感覚があった。登っている最中に「足で登ろう、足で」と意識することもできた。問題は、ロープワークや様々な器具の扱いだ。現場でスピードを要すると、エイトノットさえあやしくなる。自分やメンバーの命を守るためにも、仕方ないでは済まないので、習得したい。暑いなか、マルチピッチクライミングだけでなく、できていなかったビレイの練習や垂直下降のご指導を熱心にしていただき感謝です。(S口)
                                    
登っていく様子を下から見ていると、足はあっちに、手はあちらにと思えるのに、いざ自分の番になるとなかなか見つけることが出来なかった。ビレイの練習をさせていただきありがとうございました。動きを見ながらロープを繰り出そうとすることで精一杯でした。懸垂下降のロープが重くビレイデバイスに1人でセットするのは難しかったです。セットの練習をしたいです。(N村) 

今回の金毘羅山クライミングでは、セルフビレイとロープワークの重要性についてこんこんと熱血指導して頂きました。また大原の里を眼下にしてのクライミングで日頃のストレスが吹っ飛びました。金毘羅クライミングゲレンデでの懸垂下降でも、覚えないといけないことが満載で大変でしたが、2回行った懸垂下降の2回目で、手の動かし方が少しスムーズにできるようになりました。分かりやすいご指導、本当に感謝致します。猛暑の中、皆様本当にご苦労様でした。(S藤)

クライミングの実技講習も少しずつ要領がつかめてきて、今回ビレイをさせてもらって4ピッチ登った。ただ、ロープをどの程度張ったらよいのか、リードの人が見えなくなった時のロープの送り出しのタイミングなどは難しいと感じた。また、自分が登るときも急な壁になると体が岩に寄って、足下が見えにくくなるなど、体を思うように動かせるようにしていきたいと思った。懸垂下降は手順を素早くこなせるように習熟していきたいと思った。回を重ねるごとに少しロッククライミングの楽しさも味わえてきたように思う。スタッフ・受講生の皆さんお疲れさまでした。ありがとうございました。(T本)

足元の悪い中、お疲れさまでした。マルチピッチで4ピッチを受講生にビレイしてもらいました。トップのビレイをするとリードクライマーがどのように登っているか伝わってきます。クライミングは信頼関係なしにできないことが分かっていただけましたか?

午後からの懸垂下降は初めての人は理解しずらかったかも知れません。自分に合ったやり方を覚えて繰り返し練習することです。降りる準備で特に利き手を離さずに手早くセットできることがポイントです。1にも2にも自分の身の安全を第一に楽しんでください。(T内)


日常ではあまりしない動作&行動です、結び方や器具の取り扱いを熟知し本番に臨むことが、安全登山に繋がると思います。(M田)

 

気になっていた懸垂下降の説明がやっとまとまった形でできたので、少し肩の荷が下りました。
本来は、懸垂のセットやロープワークの基本だけを、丸1日かけて実技講習すべきだろうと思いますが、それは今後の課題です。
クライミング講習も回を重ねると、覚えるべきことが多くなり、基本的な点が曖昧になりがちです。
カラビナのロック締め忘れ、マイナーアクシスの見落とし、ビレイデバイスの向き取り違え、結びのミス、スリング使用法の誤り等、一つ間違えると事故の原因になりますので、全ての操作や動作が確実にできるように、今一度確認し直して、体が覚えるまで繰り返し練習しておいてください (N森)

 


 <2022年度初級登山教室報告>

八淵の滝沢登り講習

【日 時】2022年7月23日(土)
【講師およびスタッフ】T内(彷徨倶楽部)、N森(彷徨倶楽部)、M田(湖南岳友会)、 K嶋(比良雪稜会)、K口(滋賀山友会)
【受講生】S水(比良雪稜会)、N村(比良雪稜会)、S藤(比良雪稜会)、S口(滋賀山友会)、 T本(滋賀山友会・記録)
【講習の目的】沢登り入門
【行 程】
9:10 ガリバー旅行村駐車場着
9:30 駐車場出発
9:40 林道終点登山道入口
10:10 入渓点で打ち合わせ・衣服調整(10分休憩)
10:20 遡行開始
10:55 魚止めの滝
11:10 唐戸(空戸)の滝、クサリとはしごの巻き道
11:30 ワサビ谷分岐(25分昼食休憩)
12:00 大すり鉢からのシャワークライミング(ロープを出す)
12:35 貴船の滝左岸巻き道、ステップとはしごを登る
12:45 貴船の滝上部(5分休憩)
13:40 七遍返しの滝
14:14 オガサカ分岐手前で登山道に上がり下山開始
14:55 貴船の滝(巻き道を下降)
15:50 駐車場到着、着替え等
16:15 反省会・解散

【報 告】
 梅雨の戻りのような不安定な天気だったが、雨はほとんど降らなかったため八池谷(八淵の滝)の沢登り講習を実施した。
 400円の駐車料を払ってガリバー駐車場に車を停め、ハーネスやヘルメットを着用して入渓点をめざす。砂防ダムの上部の入渓点で靴や

 衣服の調整をしてち合わせ。滑りやすい岩の上や川の中の足場などをよく確かめて遡行することなどの注意を受けてから出発した。

 最初の滝魚止めの滝は左岸の大きな岩の間を登って進んだ。続く唐戸の滝は右岸を大きく巻いて登山道から再び渓流に戻り、左岸から大きな岩が崩れている渓流を進み、その上の滝を大きく巻く鎖場を登った。ステップやクサリがあったもののやや高度感のある場所で緊張して臨んだ。大摺鉢を越えた所で昼食休憩をとり、午後からは八淵の滝の下からシャワークライミング。ロープを出して確保しながらの滝登りで滝の流れを全身で受け止めながらの楽しい遡行を経験した。そのあたりから濡れた体に風が吹いてきて、少し寒さを感じながら順番を待つことになった。さらに登山道を進んでいくと貴船の滝。落差30メートルはある大きな滝の左岸をクサリやステップを使いながら登っていく。滝のしぶきが周囲に広がって清涼感あふれるスポットになっており、滝の頭のすぐ横で休憩をした。貴船の滝の上部からまた渓谷に入り、岩の間を流れる小滝を登ったり、大きな岩の横をよじ登ったり、重なった岩の下をくぐり抜けたりと様々な体験をすることができた。沢登りは七遍返しの滝を過ぎたチョックストーン滝のあたりで終了し、登山道を下山して、16時前に駐車場に到着、着替えやトイレを済ませて反省会を行なった。

 受講生からは、やや緊張しながらも変化に富んだ八淵の滝での沢登りの楽しい経験が出されるなど時宜を得た初級沢登り講習の企画だった。


【一口感想】

沢登り入門とは言え、今日の八淵の滝遡行は水量が多く、厳しいものがありました。私も、最初に取付きを> 間違い皆さんに迷惑をかけました。七遍返しの滝の少し上で終了しましたが開始時間が遅く予定地点まで行けませんでした。改善を要する点は集合時間を早める、準備をスムーズにするとか(自分自身が遅かったので反省)1回では消化不良でせめて> 2回位は実施する等々あると思います。足元が悪かったですが滑落など事故無く終了できたのでほっとしています。

参加者の皆さんには次回の岩登りにつなげればと期待しています。(T内)

沢登りは暑い時期に最適ですが、ゲレンデクライミングのようにシステムで緻密に安全を確保されているというよりは、遡行者の技術的な確信に依存している部分が多く、沢の状況そのものも頻繁に変化しますので、楽観的予測を元に行動すると進退窮まることになりかねません。水流や河床の状態をよく見て「ここまでは行ける」と確実に判断できる目を養うことと、「もしここで落ちたらどうなるか?」を常に考えるようにすること、適切な撤退判断が下せることが重要だろうと思います。僕自身への自戒も込めてですが、リスクと隣り合わせであることを十分に意識しながら楽しんでいただければと思います。次の機会があれば、今度は広谷まで遡ってみたいですね。

                                                         (N森)                            
座学から実技まで、時間的な余裕がなかったのですが、皆さんの装備は完璧でした。
沢の状況は濁りはなく、水量が少し多い状況で安心しました、蛭の被害も少なく、皆様お疲れさまでした。(M田)

 

当日は、気温も上がらず、水量も多めと絶好の沢日和では有りませんでしたが、一年ぶりの沢は楽しかったですね。受講生の皆さんも一度と言わず何度か挑戦して欲しいです。その中から、手や足のさばき方、ルートの取り方など勉強してもらえればと思います。(K口)                         

 

夏はやっぱり沢登りやネ!と言うには少し寒かったですが、一年に一回のペースでしか歩けてないですが、とても楽しく歩けました。当会から参加の受講生3名は多分、初沢登りだったと思います。これを機会に会でも例会で実施出来れば良いなと思っています。ありがとうございました。(K嶋)                      

 沢登りというだけでハードルが高く、不安でドキドキしていたが、水の中に入ってみると思ったより冷たさを感じることもなく、濡れても大丈夫!なことがわかると楽しく登ることができた。どこから登っていけばいいか教えていただきながら、どんどん進んでいくのは楽しく、今までの岩の経験も生かせているのかなと思った。今回、水量が多かったが、水の量によっても活動内容が変わっていくだろう。「沢は危険が伴う」と教えていただいた通り、安全には十分気を付けないといけないが、また沢登りをする機会が持てるといいなと思った。いろいろとお世話になりありがとうございました。(S水)     

 

初めての沢登り、実は、前日まで怖くて不安でした。そして、迎えた当日。沢での歩き方•歩くコースを丁寧に教えて頂きながら進むことができたので、いつの間にか沢の中が楽しくなっていました。また、登ることが難しい難所には、ロープを使って登る体験もさせてもらいました。また、手掛かり足がかりのない岩穴の中から上がれない時、屈強な山男お二人が、岩穴の私をスリング二本を使っていとも簡単に引き上げられたのにはビックリ!ここ何十年以来の驚きでした。沢登りというなかなか出来ない凄いことを体験させて頂きました。講師さん、スタッフさん、受講生の皆さん、本当に有難うございました。(S藤)

 沢登りの経験がなかったので、緊張しながらの参加でした。思ったより深くて倒れそうになったり、どうやって岩を超えたらいいのか悩んだりしましたが、アドバイスを頂いたりしたおかげで、とても楽しく講習を終えることができました。機会があれば、また沢登り挑戦したいと思います。(N村)                      

昨年初めて沢登りを体験していたものの、どれとして同じ沢はなく新鮮だった。また、同じ沢でも前日までの天候や雨量で随分と環境が変わることを知った。水の深さ、水流の勢い、石の表面の滑り具合、石から石への距離感、ホールドの確かさ・・・どれも見誤ると危険で、感覚を研ぎ澄まして全身で覚えるしかない気がする。それにしても、渓流は実に美しく普通の登山では味わえないダイナミックさも魅力だ。入渓可能な時が夏の短い期間に限られることも惹かれる理由かもしれない。楽しく学ぶことができました。(S口)

 沢登りは学生の頃に行ったことがありますが、足もとの悪い川底でひっくり返ったり、滝の高巻きで滑ったり、ズブズブの靴やパンツで稜線への急登を詰めたりとあまりいい印象はなかったのですが、今回の山行で少し楽しさも味わえたかなと思っています。沢登りの技術は、安全に歩くために石の上や滝の岩面などを見極めるのはなかなか難しいと思いました。今後は少しずつ楽しみながら、沢登りに慣れていければと思っています。講師・スタッフの皆さんありがとうございました。 (T本)

 


<2022年度初級登山教室報告>

田上堂山/レスキュー入門、懸垂下降の練習


日 時   2022年6月25日(土)
講師・スタッフ:T内(彷徨倶楽部)、N森(彷徨倶楽部)、K口(滋賀山友会)、M田(岳友会)
受講生:  T本(山友会)、S水(比良雪稜会)、N村(比良雪稜会)、S口(山友会)、S藤(比良雪稜会・記録)  
目 的:   レスキュー入門、懸垂下降の練習
行 程:   集合 田上枝公園8:30=堂山登山口~鎧ダム~堂山~堂山登山口=田上枝公園解散
 8:30   枝公園に集合し、車2台で移動。
 8:40   不動寺登山口に集合。出発前に今回から実技初参加のS藤が自己紹介をする。T内さんより本日の研修内容についての話を

      聞く。
     ⓵セルフレスキュー、チームレスキュー(鎧ダムにて)
     ②ムンターヒッチで懸垂下降の練習(堂山にて)
 9:20  鎧ダムにて搬出練習開始日 時      
 事故、リスクにつきもののダメージを小さくすること、安全を第一に考えることが重要
〇素手で人を動かす練習
・1対1でー横になった人を起こす。肩の下に片腕を入れて起こす。
・両脇に腕を入れて引きずるようにして後方へ移動させる。
・運ばれる人の身体の下で組手をして4~6人で搬送する。
〇その場にある物を使って搬送する
・1対1でザックを利用して運ぶートレッキングポールを横に挟んだザックを担ぎ、そこに運ばれる人が足をかけておぶってもらい、二人の身体が離れないようにジャケットを(運ばれる人の)腰から回して運ぶ人の胸元でジャケットの袖をくくる。(トレッキングポールを挟まない場合はザックを逆さにする。)
・ザック3つをカラビナで連結して担架にして搬送する。かなりしっかりした担架となった。
・シート&トレッキングポールを利用して担架をつくり、搬送する。
   シートを適当な大きさにたたみ、両端にトレッキングポールを差し込んで担架とする。また、スリング(両端に輪をつくって持ち手とす

    る)を真ん中に加えると補強効果もあった。
・ヤッケを利用して担架をつくる。
10:50堂山へ移動 
11:35堂山着  昼食 
12:10 ハーネスを装着して研修開始
 〇スリングを利用した簡易ハーネスの作り方を学ぶ
 〇カラビナを使いムンターヒッチで懸垂下降をする練習
 ○ロープで身体を確保してもらいながら懸垂下降をする練習
事故を防ぐために準備中・待ち時間は常にセルフビレイしておくことが重要!
 13:30 研修終了し、下山
 15:00 枝公園で解散                       

一口感想
 暑い1日でしたが搬出やロープワークを練習しました。山ではメンバーの1人が動けなくなると残りのメンバーでセルフレスキューするにも最低3人は必要です。それでも負傷者に対しては最小限の移動しかできません。事故を起こさないこと、万一発生した場合はどのように処置するか日ごろからシミュレーションしたり、搬出技術を自身で身に着けていくことで少しでも対応ができればパーティとしても安全につながると思います。(T内)

今回の講習はセルフレスキューがテーマでしたが、山でアクシデントが起こると如何にできることが少ないか、という事実をみなさん実感されたことと思います。しかし、できる限りの対応はしなければなりませんので、限られた道具と条件で確実に使える技術を1つでも多く身に着けておくことは、無駄ではないでしょう。2次遭難を防ぐために、機会あるごとに反復練習して、状況に応じた適切な技術を選択できる判断力も磨いていただければと思います。もちろん、最も大切なのは、トラブルを未然に防ぐ知識、想像力、自立心、体力であることは言うまでもありません。(N森)            

今回の講習では、人の手による搬送やヤッケやザックとトレッキングポールを使った担架での搬送、ザックでの搬送など多様な方法を学んだが、どれも一人の負傷者を移動させる事の困難さ、また、実際には多人数の協力が必要であると痛感した。そのような場面に直面した時に慌てずに対処できるように知識・技術として心得ておきたいと思った。また、ムンターヒッチでの懸垂下降の講習では、ロープとカラビナという最小限の道具で安全に下降(登攀)できる技術として身につけ、習熟しておきたいと思った。暑い中で丁寧に教えていただいた講師やスタッフの皆さん、受講生の皆さんに感謝です。                     (T本)                                        
今回の訓練は、背負い・担架で行い、また、それぞれも色々なパターンで行いましたが、皆さんが口々に言われていた様に、やはり大人数必要でまた、道もしっかりした状況でないと搬出は厳しいです。しかしながら知らないよりは知っていた方が良いので引き続き訓練をし、忘れない様にしたいものです。(K口)


暑い時期の低山は予想以上に体力を消耗したが、見慣れない角度からの琵琶湖や町並みが美しく感動した。 山でのレスキューは予想以上に難しく、実際の不測の事態にどれだけ動けるのか少し不安にもなった。訓練を積んでも人を救うのは厳しいと思われるが、救助が来るまでにできることを少しでも身に付けたい。汗だくでのご指導に感謝したい。(S口)

               
事故が起きたとき、パニックにならず、落ち着いて行動できるだろうか。負傷者を安全な場所まで運ぶのは、大変なことだと分かりました。セルフレスキューを学ぶことによって、さらに、登山中、事故を起こさないようにしなければと思いました。また、スリングとカラビナを使って、簡易ハーネスの作り方も学べてよかったです。(N村)        

いろいろな搬送の仕方を教えていただいたが、平地でも人を運ぶのは重たくて難しいことがよくわかった。その時の人数によっても出来ることが変わってくるし、実際に直面したら冷静に判断することが難しいだろうなと思う。安全登山を心がけるのが第一だが、いざという時のために搬送や応急処置の仕方などを学んでおく事が大切だと思う。暑さ厳しい一日だったが、これからの季節、熱中症などの対応の仕方も知っておくことが必要だと思った。(S水)


<2022年度初級登山教室報告>
八雲が原テント泊・比良山縦走・読図
日時:2022年5月21日(土)曇り後小雨~22日(日)晴
講師及びスタッフ:T内(彷徨倶楽部) N森(彷徨倶楽部)K口(滋賀山友会) K嶋(比良雪稜会)
受講生:N村(比良雪稜会) S水(比良雪稜会)T本 (滋賀山友会) S口(滋賀山友会・記録)
行程
【1日目】9:10イン谷口出発~9:30大山口~11:20北比良峠~11:40八雲ヶ原<昼食・テント設営(6人テント1、2人テント1、ソロテント3)>13:30テン場出発~ヤクモ池南西部の散策(読図訓練・水汲み・ブナの巨木探し)~15:20テン場着<休憩・夕食・ミーティング・就寝準備>
【2日目】4:00起床<朝食・整頓・準備>~5:45テン場出発<縦走・読図>~6:30コヤマノ分岐6:40コヤマノ岳~7:16武奈ヶ岳~7:30細川越え~8:18釣瓶岳~9:40ナガオ尾根991~(バリエーションコース)10:20広谷~10:45テン場着<テント撤収・昼食>~11:40八雲ヶ原出発~12:10北比良
峠~13:15大山口~13:40イン谷口到着

行動・学び
⑴計画書・食事計画書の作成
・出発を迎えるまでに、受講生で縦走のコースやタイム、食事内容などについて意見のやり取りを重ねてひとつのものに絞り、完成させ

 た。

・山中での移動はできる限り早い時間に設定し、下山も遅くとも15時には終えること、最終下山期限日、日の出・日没時刻を記載する

 こと、計画書は遭難時の手がかりであるばかりでなく遭難しないためのものであることを指導頂いた。
⑵テント泊
・実際に八雲ヶ原をあちこち歩いて風向き、地形、木々、草、ぬかるみの具合などを確かめて、テント設営場所を決定し、協力して

・ツエルトも設営して頂き用途を学んだ。合わせて、トイレのないテン場での排泄物に関するマナーについても知った。

・飲み水の確保のために、沢を探し水を調達した。飲料として使うためには、煮沸や専用の浄水器が必要であることや、汲む沢も選ぶべ

 きことを学んだ。
・調理メニューは様々な例があるが、今回は初級でもあり、シンプルなメニューとした。火を使用時、クッカーは常に手で支えておくこ

 とを注意された。

・撤収時には、テントの本体やシート、寝袋などに持ち帰りたくない虫等いないか点検した。(実際フライシートにマダニが付いてい

 た。)

⑶読図・縦走

・散策、縦走において、常に地図とコンパスを手に読図訓練を行った。
・登山道にある分かりやすい現在地から目的地の方角を知るだけでなく、地図上にないバリエーションルートで自分の今いる場所を地図 

   から実際のピークの形や地形の特徴を目で見て探すことの難しさを痛感した。 

 ⑷リーダーとしての行動
・パーティーで移動する際、受講生は交替でリーダー役を体験した。先頭を歩いて方向を示すだけではなく、危険個所に気を配り、メン

 バー全員のペースや消耗具合、異変への気付き等求められることが大変多かった。
<一口感想>
 皆さん体力があり、テント設営もてきぱきと出来て良かったです。初日にブナの巨木は見つかりませんでしたが地図とコンパスを使っ
 て地形を見る練習になりました。翌日は好天で早めに出発でき、快調に歩けました。ナガオの入口に直接下りられなかったのは残念で
 したが私も含めて地図読みの難しさが判ったと思います。(T内)

 今回初日夕方よりパラパラと雨が降り始め夜中(私は18時位には寝たので定かでない)にそこそこ降り、明日は下山か?と思いました

 が、明け方には雨は止み、快晴の中、当初の計画通り縦走する事が出来ました、主に地図読みでしたが、受講生の皆さん分かったり、
 からなかったり、そしてスタッフも・・・。地図が読める様になると楽しくなりますので、これに懲りず繰り返し練習して頂ければ 
 と思います。今回食事も個食でしたが、皆さんと楽しく過ごせました。機会が有れば次は遠出したいですね。有難うございました。
                                                        (K口)
 比良雪稜会からの受講生はテント泊初心者なので、自ら衣食住をザックに詰めて担ぎ歩き、またソロテントで設営から撤収迄を経験す
 る事が出来て大変良かったのでは…と思っています。今回、3つの会のメンバーでのパーティーでしたが、より一層チームワークが強固
 になった気がします。これからの講習がなんだか楽しみです。(K嶋)

 

 コロナの関係で共同でのテント生活には制約がありますが、それなりに密度のある体験ができたのではないでしょうか?
 2日目は天気に恵まれ、清々しい濃緑の季節を楽しめました。地図読みは言語を学ぶようなもので、最初は抽象的な記号の集まりにしか
 見えなかったものが、慣れてくるとだんだん視覚イメージと結び付いてきます。
 なかなかピンポイントで場所を探し当てるのは難しく、複数人で読むと他の人の判断に引きずられがちなことにも注意が必要ですが、
 毎回想像力を働かせて練習するようにしてみてください。(N森)

 テントで寝れるだろうか、重たい荷物を背を負って歩けるだろうとかと不安でしたが、楽しいテント泊を経験することができました。
 早朝からの比良山縦走は木々の緑がきれいで清々しく気持ちがよかったです。読図はまだまだ苦手ですが、いざというとき困らないよ
 う練習していきたいです。(N村)

 テント泊の荷物を持ってダラダラしたダケ道を八雲ヶ原まで登れるかが一番の心配だったが、無事何とか到着できたことが一番うれし
 かった。幻のぶなの巨木は残念ながら見つけることができなかったが、またいつか出会ってみたい。途中で小雨も降ったが大事には至
 らず、夕食もみんなで楽しく食べることができて良かった。翌日は天気に恵まれ、早出に出発したので山や木々のすがすがしい景色、
 雨に濡れてキラキラしたコケに感動した。読図だけでなく、リーダーとして先頭で歩くと緊張する。全体の動きなども見られるようゆ
 とりを持つことが必要だと思った。読図は相変わらず苦手で難しいが、繰り返す中で少しずつでもわかるようになっていきたい。
                                                        (S水)
 今回の山行では、パーティーでのテント泊とバリエーションルートでの地図読みの練習を主に学んだ。テント泊は小雨の降る中での設
 営と夕食だったが、あまり風がなかったことや適当なテント場が見つかったことからスムーズに泊まることができた。食事も共同食と
 いうよりは個食というスタイルだったが、楽しく過ごすことができた。地図読み山行は、わかりやすい尾根道では現在地の把握も含め
 て順調に進むことができたが、尾根の終点からの下りをどの方向に降りるか、見極めが困難だった。下りの地図読みは慎重にとの指摘
 を体感した山行だった。(T本)

  のしかかる重いザック、夜中にテントを叩く雨の音、トイレがない、計画書通り歩けるのか・・不安材料がいっぱいだったが、多くの
 ことを教えてもらい、充実の2日間だった。武奈ヶ岳に辿り着いて見渡せた景色がしんどさや不安な気持ちを消し去ってくれた。たく
 さんの赤ハラ、迷い猟犬、マダニとの予期せぬ出会いも興味深かった。読図はまだまだ経験を積まないと習得できないことも身にしみ
 て分かった。(S口)
 

 


<2022年度初級登山教室報告>

京都北山・金毘羅山/クライミング入門1

日 時      2022年5月14日土曜日  小雨のちくもりのち晴れ
講師及びスタッフ T内(彷徨倶楽部)N森(彷徨倶楽部)K口(滋賀山友会)H野(比良雪稜会)K嶋(比良雪稜会)
受講生      T本(滋賀山友会)S口(滋賀山友会)T内摩(彷徨倶楽部)S水(比良雪稜会)N村(比良雪稜会)

8:40 寂光院駐車場出発 出発前にT内摩さん入会の自己紹介。
9:06 江文神社到着。クライミング装備を装着。2回目のクライミング講習のため、前回参加した受講生は少しスムーズに装着出来ていたように思う。T内摩さんは今回初めてなので、T内さんに教わりながら装着。
9:26 江文神社出発。アプローチを歩きY縣尾根登山口目指す。
9:40 Y縣尾根登山口到着。3班に分かれ、クライミングシューズに履き替える。
①    K口・H野・S水②T内・T本・T内摩・N村③N森・K嶋・S口

 (注意事項)
雨の後で、岩が滑りやすいので、直角のところに足をおく。落石が危ないので、岩に背を向けて立たない。すぐに気付けるように岩に向いて立っておく。今いる場所から見える枯れ木の右側の岩が動くので注意。
(講習内容)
・セルフビレイは自分より高い位置でとる。メインロープと安全環付きカラビナで、クローブヒッチでとる。
・ビレイの仕方を教わり、受講生がビレイを担当する。
ビレイの仕方:グローブを使う。ハーネスのビレイループに安全環付カラビナでビレイデバイの装着。装着するときビレイデバイスの向きに注意する。上側のロープがリードクライマーとなるようにロープをビレイデバイスに通し、カラビナにも通す。
右手はロープから手を離さず、繰り出したらすぐに下げる。リードの動きに合わせてロープを繰り出す。またロープを出し過ぎないように気を付ける。
②班では
10:15 1ピッチ目のリードはT内さんでT本さんがビレイを担当する。
11:15 2ピッチ目T本さんに見てもらいながらN村がビレイを担当する。リードの動きに合わせてロープを繰り出すのは難しかった。最後に登ったのでT内摩さんとT本さんがいなくなると③班の声は聞こえるものの、不安を感じる。
12:20 3ピッチ目ビレイT内摩さんがビレイを担当する。
13:00 4ピッチ目ビレイT本さんがビレイ担当。出だし(左側)が難しく、正面右側より登る。T本さんがロープの束が自分の左側にあったため、繰り出しにくいと言われていた。T本さんにN村のロープを後ろにつけて登ってもらうがロープが絡んでしまい、何度か待ってもらう。ロープを絡ませないように気を付ける。ほどいたままのロープは絡まるのでしっかりさばく。登り終わり付近、どこから登ればよいか分からず、K口さんに指示をもらう。
今回のY縣尾根の他のピッチは北尾根の時よりかなりピッチも短く登りやすかった。
13:45 ①②班はお昼休憩。
②班では
14:15 5ピッチ目T本さんリードの練習をする。T内さんがビレイ担当する。
T本さんが正面右側から登ろうとし、足を滑らせ岩を背にして落ち、勢いが止まらず岩から少し離れた木にぶつかってしまった。怪我はなかったようで少し安心する。再び正面左側からT本さんがリードとして登る。支点構築する場所を探しながら登るも支点構築する場所がなく上のほうまで登ってしまう。危険なため上からロープをおろしてもらう。
15:15 全員集合し、Y縣尾根で下山の準備。③班はお昼休憩。今日の実技の感想反省を行う。6ピッチ目ができていればY縣の頭で懸垂下降の練習をする予定であったが、 5ピッチ目で、下山予定の時間を過ぎていたため下山する。
15:39 下山開始。
16:11 江文神社到着。
16:42 寂光院駐車場。

〈一口感想〉
午後から足元の岩も乾いてコンディションは良くなりました。今回は受講生全員にトップのビレイをしていただきました。ロープ操作は慣れですが今後何回も練習して身に着けてほしいです。ロープの繰り出しでトップがどういう状態に置かれているか見えなくてもおよそわかるようになれば、自分自身の山での気づきというか危機管理に役立つと思います。(T内)

岩を登ることは、すごく楽しめました。ただ、登るためにはそれぞれの役割を確実に果たし、スキルを高めなければ即命にかかわることがわかり、身の引きまる思いです。覚える事、身に付けるべきことが多すぎて混乱気味ですが、楽しむための努力をしたいと思います。(S口)

皆様、お世話になりありがとうございました。今回の実技講習はクライミングの基礎的な内容でした。ロープワークは、通常の登山においても必要な技術です繰り返し復習しましょう。また、岩稜帯縦走などのトレーニングとして、今回のY懸尾根を登山靴で登り下りすることは効果的な練習になると思います。(H野)

岩場を自分が登る時、ビレイをする時、いずれも「先を読む」ことが大切になってきます。特にビレイ時には、クライマーの次の動きを予測してスムーズにロープをコントロールしなければならず、十分に経験を積む必要がありますが、その際、いくつかある判断ポイントの内、どの場面でどの点を重視するのか、常に意識しながら練習すると、いざとなった時パニックにならずに済むのではないかと思います。(N森)

 今回の山行では、引き上げてもらってのクライミングだけでなく、ビレイヤーとしてのロープの扱いなどの体験やリードクライミングの体験などをさせてもらった。どれもロープやビレイデバイスの扱いに慣れていないこともあって、タイミングよくロープを繰り出したり、引き上げたりすることが難しかった。特にリードクライミングでは、50センチくらいの高さから落下して、幸いけがはなかったものの、ヒヤッとする一瞬があった。

なぜ落下したか考えてみると、左足スタンスがやや角度があるところに足を置いていたこと、右手のホールドが適切なところがなく左手のホールドと同じ所に手を掛けたため、右足を移動しようとした際、2点支持状態になって、荷物の重みもありからだが振れて、簡単に落ちてしまったのではないかと思う。三点確保を安定して保持できるよう心がけたいと思った。(T本)

  前日からの雨が上がり貸し切り状態でじっくり講習できるかな?と思いましたが、クライミング講習2回目ではやはり手間取る所も有り、あっという間に時間が経ちました。次回はもう少し机上でシステムや流れを勉強してから挑戦したい所です。(K口)

 今回は登りを中心とした研修。5ピッチも登った。ビレイの仕方も教えていただき、リードの動きに合わせてロープを繰り出すがかなり力が必要で、特にシングルロープだったので太くて繰り出しが難しかった。見守られながらビレイはしているものの自分の動作に必死で余裕がない。リードが何かあったときにすぐに対応できるようになるのは非常に難しいと感じた。後、帰り際に初めてヒルにやられてしまった。幸いすぐ気がついたので一か所だけで済んだが、いまだにかゆみが残る。これからの時期、虫の対策も必要だと思った。(S水) 

今回、下山時に顔の大きさ位の石を落としてしまいました。『ラク』と直ぐにコールしましたが、前を歩いていたT内さんに当たってしまいました。幸い大丈夫との事でしたが、一つ間違えれば大事故になるところでした。下山で疲れていたり、集中力が無くなっていたのかも知れません。申し訳ございませんでした。クライミング時の落石を注意するのは勿論の事、その岩場への取付きへのアプローチ時も浮石等も多くて危険な状態である所が殆んどである事をいま一度頭に入れて、慎重に行動をしていきたいと思います。(K嶋)


<2022年度初級登山教室報告>

京都北山・金毘羅山/クライミング体験


日 時 2022 年4 月 23 日(土) 曇り時々晴
講師及びスタッフ:T内(彷徨倶楽部) S森(彷徨倶楽部)M田(湖南岳友会)K口(滋賀山友会) K嶋(比良雪稜会)G阿弥(比良雪陵会)
受講生:T本 (滋賀山友会) S口(滋賀山友会) N村(比良雪稜会) S水(比良雪稜会)

行 程:寂光院駐車場(9:00)~江文神社登山口(9:30)~北尾根の取付(9:50)~クライミング開始(10:10)~北尾根(13:30)・昼食(14:00)~Y懸の頭(14:40)・懸垂下降体験~下山開始(15:30)~江文神社(16:00)~寂光院駐車場(16:55)今日の振り返り・反省(17:20)講習の内容:9:35登山口でクライミングの装備を装着。ハーネスを付け、左右にカラビナを取り付ける。ノーマルカラビナ2個と60センチスリングを使ってクイックドローを3セット作り、同様に装着。ヘルメットを被る。クライミング中に落ちると事故につながるので、ザックのサイドポケットにはペットボトルなど入れず、ザックの外回りにものを付けないように注意を受ける。身支度を整え北尾根の取付まで移動。

北尾根の取付に着きクライミングシューズに履き替え、ロープを出して準備。受講生と指導者で3つのグループに分かれて登る。
(① T内・M田・S口・N村 ②K口・K嶋・S水 ③N森・G阿弥・T本)

登る前の注意として、登っていないときはスリングを使ってセルフビレイを行い安全確保すること。荷物が下に落ちないようにすること。落石することがあるので岩の下で休憩しない。岩に抱きつかず、体を少し離して三点支持で登ること。登るときは素手で岩を直接触る。ハーケンには指を入れないようにすること等指導を受けた。グループ①からクライミングを開始。待っている間に他の先行パーティからの落石を受け、N森氏のヘルメットに当たるというアクシデントがあり、ひとつ間違えると大きな事故につながることを目の当たりにし自身も上部からの落石に気を付けなければと思った。その後はグループごとに行動。

グループ②ではK口氏がリードで登り、K嶋氏がビレイ。続いてS水がセカンドで登り始める。どこを掴んだらいいか、足をどう置けばいいか考えながらもタイミングよくロープを引き上げていただき、一歩ずつ登ることができた。2ピッチ目は最初の足がかりが難しく、一度ずり落ちてしまったが、何とか足の置き場を見つけて登った。途中、左側に行ってしまい戸惑ったが、右に戻るとクイックドローを見つけることができた、2ピッチ目の方が難しかったように思う。

北尾根の途中で昼食をとった後、Y懸の頭まで登攀。Y懸の頭ではグループ①がすでに2か所の懸垂下降準備を終え、受講生が体験を始めていた。S水もビレイディバイスの取り付けを指導いただき、バックアップを取って懸垂下降に挑戦。体をロープに預けてできるだけ体を伸ばしてアドバイスに従って体験。その後、違うルートで再度体験した。時々、降りる方向を確認するようにということだったが見ることでバランスを崩して体が揺れてしまった。

他のパーティもいて待つ時間があり、グループ③とは一緒に活動できなかったのが残念だった。

下山後、駐車場で今日の感想や反省を行う。事後の指導として、クライミングは奥の深い頭を使う作業である。細かい作業の連続であり、どこでセルフを取るか、どこを持って足を置き、次につなげていくか考えてやっていかなければいけない。やみくもに行くと登れずパニックになってしまう。クライミングを経験することで、登山で岩稜帯を歩く時にも恐怖心なく進むことができたりバランスのとり方など学べる。今回、ヘルメットに直撃する落石があったが事前に落ちる音もなく上部パーティからのコールもない状況だった。落石には絶えず上部を注意するようにと教えていただいた。

ロープの結び方や動作がもたついてしまう。“スピード=安全”と教えていただいたように、残り3回の経験でもう少しスムーズに、かつ安全に行動できるよう取り組んでいきたい。(S水:記)

<一口感想>                                                                                                                                                                                                                                                              
今回初めてゲレンデクライミングを体験して、クライミングのシステムの概要を理解することができた。自分はトップロープでの登攀だったので、三点確保に心がけ、意識を集中して登ることができた。クイックドローを掛けながら登るリードクライミングや安全に注意しながらロープを出すビレイヤーの技術も習得していきたいと思った。シューズがワンサイズ大きめと店で言われていたが、右足が痛くなり待機時にかかとを外して足を休ませた。これに慣れるのも大変だと感じた。(T本)

高い所が苦手なので、クライミングの実技の前は少し緊張しました。ロープがあることで安心して登っていこうと思えたので、リードクライマーはすごいなぁと思いました。上へ行くことが精一杯で、目の前にある岩壁しか見えていませんでした。そのために、足や手の置き場が分からなくて進めなくなることがありました。次からは少し離れて足や手の置き場を探せるように心がけたいです。懸垂下降の練習は体が振られてしまうことがありました。ペタペタ歩くように下りるとよいと教えていただきました。

他にもできないことがばかりでしたが、講師、スタッフの皆さまのおかげで無事に1回目のクライミングの実技を終えることができました。ありがとうございました。(N村)

ずっとドキドキ、ワクワクでした。低山のハイキングでは、季節の花を見つけて名前を調べたり景色の美しさを楽しんだりしてきましたが、今回そんな余裕がほとんどありませんでした。2ピッチめの(私にとって)難所を登れた後にチラッと見えた背景が美しいとは言え、自分が今つかまっている場所が思っていたよりはるかに高くてちょっとゾッとしました。また、初心者であっても、自らの命を守るために、すべきことや、覚えておくべきことがたくさんあることを痛感しました。まだ本当の怖さも分かっておらず未熟ですが、ハイキングでは味わえない醍醐味を少しだけ知ってしまいました。ご指導に感謝します。(S口)

ピッチを細かく刻んだので他のパーティからだいぶ遅れてしまいご迷惑をおかけしました。今回落石に当たったN森氏の横にいたのですが、自分に当たったのかと思うくらい、横にいても衝撃がありました。小さな石でしたが落石の怖さを改めて認識しました。(G阿弥)

今回スタッフという立場での参加でしたが、忘れかけている事が有ったり勘違いしている事も有りました。これはクライミングに関してはものすごくリスクが高い事で、勘違いしてましたでは済まされない事だと思います。そう言った意味では知識の掘り起こしができ大変有意義な時間を過ごさせていただきました。人の命を預かる事も有りますので今後も精進していきたいと思います。(K口)

岩場ではまず自分を守るため、セルフビレイを取ることが大切です。クライミングでは足で登ること、岩から身体を離してどこが登りやすいのか よく見ることです。また、スピードは安全です。慣れですが手際よく動作を覚えていくことが安全につながります。クライミング体験を越える練習になりましたが、現場に行かなくてもロープの結び方、ロープのたたみ方、道具類(ガチャやテープ類の適切な装着)など身体で覚えてください。(T内)

登山は全般にそうですが、クライミングは特に、刻々と変化する状況に適切に対応する必要があります。そのためには、結論ではなく、意味や原理の理解が大切になってきます。常に「なぜそうなのか?」を考える姿勢は、登山の他の場面でも役立つと思います。これまでに先人が、犠牲も払いつつ安全のために創意工夫してきたシステムを理解すると、なるほどと感心させられます。受講生のみなさんには、講習の間に、そうした知的な楽しみも味わっていただければと思っています。(N森)

今回の初級登山教室、クライミングに何回か時間が割かれています。これを機にクライミングに興味を持って続けて行くのか、この講習会だけで終わってしまうのか、それは分りませんが、山登りを続ける為の基本的な知識、技術等を身につけるには必要な事が沢山学べると思っています。登攀能力やロープワークは勿論、特に危機意識の持ち方や危険察知能力等々、山登りを行う際のとても重要な事も同時に学べると思っています。自身、決してクライミングは上手では無いですが、クライミングの講習会等で学んだ知識、技術は今も自分の山登りに生かされています。これから先、何年間も安全に楽しく山登りをする為にも、クライミングの講習内容を大事に学んで欲しいと思っています。(K嶋 )


 <2022年度初級登山教室報告>

比良滝山・寒風峠周回/読図山行

【日 程】 2022 年4 月 16 日(土) 晴
【講師およびスタッフ】 T内(彷徨倶楽部)、N森(彷徨倶楽部) K嶋(比良雪稜会)、K口(滋賀山友会)
【受講生】 T本(滋賀山友会)、S水(比良雪稜会)、N村(比良雪稜会)
【コースタイム】
  登山口駐車場(9:00)・・楊梅の滝分岐(9:20)・・楊梅の滝(9:30)・・楊梅の滝分岐(9:37)[5分休憩]・・涼峠(10:15)[10分休休憩・・オトシ出合(10:40)・・662ピーク(11:40)[35分休憩]・・滝山山頂(13:00)[5分休憩]・・寒風峠(13:40)・・オトシ出合(14:05)・・標高500徒渉点(14:10)[5分休憩]・・しし岩対岸(14:55)・・しし岩(15:25)・・楊梅の滝分岐(15:50)・・登山口駐車場(16:00)
【講習の内容】
 楊梅の滝入口から涼峠、オトシ出合からバリエーションルートを通って、滝山南西の662ピーク、滝山までのルートを読図しながら周回山行した。登山口から200メートルほど進んだところで、地図での現在地と距離感を確認した。さらに進んで、楊梅の滝と登山道の分岐を過ぎたところで、尾根との位置関係からルートを外れた事を確認。滝を往復して、登山ルートに戻りしばらく進んだところで、標高と地形を見て現在地を確認した。また、涼峠手前でピークと鞍部の位置から現在地を特定するなど、地形を見ての読図を体験した。
 涼峠で休憩・打ち合わせをして、そこから受講生N村がリーダーとなって、オトシ出合への登山道を進み、662ピークへの取り付き点を探索した。一般登山道ではあるが、どこから662ピークに進めば良いかの判断は難しかった。オトシ出合を過ぎたところで、リーダーを受講生S水に交代して、現在地と方角を確認して662ピークへと進む。目的地へ向かって歩き始めるが、しばらく進むと川に阻まれたため登山道へ戻り、オトシ出合付近から再度662ピークを進む。道のない急坂を登り藪を歩いて、高度と現在地を確認。小さな尾根や谷でわかりにくい所もあったが、数回現在地と方向を確認しながら、北寄りの尾根に取り着く。ここから踏み跡があり、少し開けた尾根をたどって662ピークへ着いた。662ピークで昼食休憩後、受講生T本がリーダーとなって662ピークから滝山まで稜線を通って進む。北の方角に下ってから次のピークを登り返しまた下って次のピークへ進む。ここで現在地と方向の確認。さらに北に進んで標高650メートルを過ぎた小ピークで再び現在地と方向の確認。幅の広い稜線に踏み跡がありしばらくそこを進むが、稜線の一番上をつないで滝山に向かうルートに移行。比較的見通しがよく地形の特徴も把握しやすいルートでスムーズに滝山に到着した。
 滝山からは再び地図とコンパスで方向を確認し寒風峠に進み、オトシを経て涼峠の手前の渡渉点から楊梅の滝方向へ滝川沿いのバリエーションルートで向かう。途中数回渡渉しながらしし岩に登る。本教室で登攀予定のしし岩の説明を聞き、急坂を下って登山口駐車場まで下山した。
 朝からは強い北風と小雨が吹き付けるやや寒い天気だったが、昼から晴れてきてツツジやオオカメの木などの花を見ながら、楽しい春の読図体験山行となった。

参加者のコメント

T内:地図と磁石は特性や使い方を机上で理解した上で実地に使うのが普通ですが、まず使ってみて後でそのやり方が正しかったか検証し、理解を深める方法もありと思います。基本は目標地点に向かって進みますが山では沢や尾根などが入り組み、真っ直ぐに進めません。周囲の地形を判断した上で右へ左へ進んで行くのが登山道のないルートファインディングの難しいところです。また、私自身はオトシからしし岩に向かう沢筋のバリエーションルートを先導しましたが急斜面を下る箇所もあり、他により安全なルートはあったはずと反省しています。今後も事故のない楽しい教室を続けたいと思いますのでよろしくお願いします。

N森:道迷いを防ぐためには、常に現在地を把握すると同時に、これから進むルートの地形や状況を予測しておく必要があります。地形図はそのための様々な情報を与えてくれます。最初は難しいと思われるかもしれませんが、慣れれば地形図と現実の風景が結び付いてくるようになりますので、山に行くたびに練習してみてください。その上で、GPSでピンポイントで現在地が確定できれば、鬼に金棒です。なお、足場の悪い急傾斜地では足元ばかりを気にしがちですが、上からの落石などにも十分に注意しておく必要があります。

K嶋:山岳遭難事故の原因として、道迷いによるものが最も多いので、それを減らすには地図読みが出来るのが一番だと思います。中々一度の講習だけで理解出来るものではないので、山に入った際には休憩時や分岐点で高度や周りの地形の状況から現在地の判断をする練習をすれば、段々と理解できるようになるのかなって思っています。スマホのGPSを利用したアプリもバッテリー切れの心配や、GPSのロストもある訳で100%では無いので、地図読み出来れば最高のリスク回避が出来ると思います。

K口:最近はGPSを使っている人を良く見かけますが、基本はやはり地図読みになると思います。地形を読みルートを考える。これが出来る様になると山が違って見え、登山も今まで以上に楽しくなるのではないでしょうか?今回は皆んなで考えながら楽しく地図読み出来ましたが、1人でも読図出来る様に更に勉強して行きましょう。

S水:コンパスの使い方もおぼつかない中、コンパスと地図を使っての読図体験。662ピークまでを先頭に立って歩いたが、余裕なくコンパスの示す方向を突き進んでしまうこととなり、もう少し周りを見られていれば、木々の間を突進することもなかったと反省する。今、自分がどの位置にいるか、現在地がわかっていなければいけないが、今回のようにルートのないところではとても難しかった。地図を見て地形や高度を把握し、周りの景色なども見ながら進む方向が判断していけるように、まずは地図に慣れるところから始めたいと思う。

N村:地図読み苦手で、自分には出来ないと思って個人の登山では、全く取り組んできませんでした。地図の見方、コンパスの使い方もきちんと理解しないまま、リーダーとして先頭を歩くのは大変緊張しました。ご迷惑おかけしたと思います。今まで周りの地形意識して、歩くことはありませんでしたが、これからは、地図と周りの景色を見比べながら、歩こうと思います。

T本:これまでは携帯のGPSは見ても、地図やコンパスはほとんど使わなかった。どちらかというと道標と登山道に「歩かされている」という感じだったと思う。今回の教室で、周りの地形やルートを地図で確認しながら進む事の大切さや面白さを体験することができた。今後はもう少し頻繁に地図を読みながら、自分が歩いているコースの特徴を把握して、楽しみながら山を歩こうと思った


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2022初級登山教室実施要項.pdf
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2022年度初級登山教室スケジュール4月号原稿.pdf
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